Lesson 2-2 腸揉みの種類と効果

腸揉みの大まかな種類と、それぞれの効果を見ていきましょう。

小腸揉み

ダイエットを失敗する原因の1つが食欲をコントロールできないことです。食欲を抑えられない原因にはストレスや寂しさなどの精神的な要因もあります。しかし最も大きな原因は食欲を抑制する機能が衰えていることです。
食欲を抑制する機能が衰えている原因は、食欲を抑制するホルモンPYY3-36の分泌が減っていることが原因でしょう。肥満の人はPYY3-36の分泌が、痩せた人より30%ほど少ないという研究結果も出ています。PYY3-36の役割は、腸から分泌されるホルモンにより満腹を感じてきたら食欲を抑えるよう脳に指令を出すことです。しかし、腸が弱っていると指令を出すことができず、食べても食べても満腹を感じることが出来ないのです。このことから、ダイエットするためには、腸の機能を取り戻してPYY3-36の分泌を活性化させないといけません。
他にも小腸の栄養吸収率が低下するとたくさん食べても満腹感を感じません。小腸はLesson 1-2で説明したように栄養は絨毛から吸収されます。しかし、腸の機能が落ちていると、絨毛が腸壁にくっついてしまい栄養がきちんと吸収されないのです。体は栄養不足と判断するため食べる量が増えてしまい過食になりやすいのです。
小腸揉み小腸を刺激して絨毛の働きを良くします。また、PYY3-36の分泌を活性化します。それによって過食を防止するのに効果的なのです。小腸揉みは腸内の脂肪の塊や老廃物の排出も促されます。

大腸揉み

大腸は食べたものは24時間以内にそのカスを便として排泄するのが理想的です。24時間を過ぎてしまうと、腸内でアンモニアやスカトール、硫化水素などの有毒ガスが発生するからです。有毒ガスは有害細菌の餌にもなります。腸内は病気の温床のようになってしまうのです。
腸内の毒素は病気の原因になるだけでなく、肥満の原因にもなります。腸内の毒素によって、栄養の摂取と排泄のバランスが崩れてしまい、腸の血液に栄養と共に毒素も吸収されていきます。それが皮下組織や臓器に溜まると、脂肪が溜まり易くなり、内臓脂肪が増えてしまうのです。腸の動きも悪くなるので、便の排出がさらに悪くなるという悪循環に陥ってしまいます。
健康で長生きの鍵は大腸です。イギリスのトーマス・パーという人は凄く長生きで、1483年に生まれ1635年に152歳で亡くなりました。死後長生きの秘訣を明らかにしようと解剖されました。その結果、内臓の器官はどれも完璧で特に大腸は青年のものと比較しても遜色なかったという逸話も残っているほどです。
大腸揉み大腸を隅々まで刺激して、腸に溜まった便(宿便)の排泄を促します。便の嫌な臭いもなくなります。臭いの無い便は腸が健康な証拠です。