腸揉みは精神にも良い影響があります。
呼吸に合わせて腸を揉むことで、血行が良くなりリラックス出来るため、穏やかで幸せな気持ちになれるのです。このリラックスすることが幸せな気持ちになる鍵となります。私達はリラックスすると脳からセロトニンという神経伝達物質が出易くなるのです。
腸揉みとホルモン
セロトニンは心のバランスを整える作用のある伝達物質です。不足するとうつ病や不眠症になるなど、心の安定に大きく関係していることから幸せホルモンと呼ばれています。
セロトニンが脳から放出されると、心の調和が取れて気持ちが安定し、穏やかで優しい感情に包まれることがわかっています。逆に不足すると自律神経のバランスが崩れ、暴力的になったり、鬱病を発症することもあります。セロトニンは、腸に約90%、血液中に約8%、脳内に約2%が分布されています。
腸揉みによるリラックスは幸せな気持ちを実感しやすく、ネガティブな思考や発想、ストレス状態を遠ざけてくれます。腸を揉んでストレスが減れば、ストレスによる過食を自然と減らすことができますので、腸を揉むことは体と心の双方に良い影響があるのです。逆にストレス過多の状態が続けば、過食や食欲不振、激太り、食べたものを体内で処理しきれず下痢をするケースも出てきます。
腸揉みを行うことで体がしなやかになり、動きも軽やかになったり、十分な栄養補給によって体調も安定し、不眠や肌荒れ、生理痛にも良いとされています。腸を揉むと腸以外の面でも良い変化が現れ、毎日がより楽しく過ごせるようになるのです。
そのためには、セロトニンをしっかり出す必要があります。では、セロトニンを出すにはどうすればいいのでしょうか?
セロトニンが生成されるまで
セロトニンはトリプトファンが体内で変換されたものです。トリプトファンとは必須アミノ酸の1つです。必須アミノ酸は全部で9種類あり、自分の体では作れないアミノ酸のことを示します。よってトリプトファンを摂取するには、トリプトファンを含む食材を食べることが大前提になります。
タンパク質は消化酵素によってトリプトファンにしなくては小腸で吸収できません。タンパク質たっぷりのメニューをどれだけ食べても、消化酵素と小腸の働きが悪ければトリプトファンは吸収されないため、セロトニンは増えません。
セロトニンを増やすには、小腸の吸収機能がきちんと動いているかにかかっています。日頃から腸揉みして動きの良い状態にしておけば、食べたタンパク質が無駄にならずにトリプトファンとなって吸収され易くなり、結果として幸福感のアップにつながるのです。
トリプトファンを多く含む食材は、納豆やチーズ、ヨーグルト、アーモンドなどのナッツ類、豆乳、きな粉、豆腐、赤身魚、干しシラス、レバーなどです。納豆やチーズ、ヨーグルトといった発酵食品は消化も良いので、腸にも脳にも嬉しい食材です。
トリプトファンが吸収出来ても、まだセロトニンにはなりません。トリプトファン+ビタミンB6=セロトニンです。ビタミンB6はタンパク質の代謝促進に必要なビタミンで、レバーや赤身魚、豆類、玄米、バナナ、プルーン、アボカドなどの食材に比較的多く含まれる他、腸内細菌の善玉菌もビタミンB6を合成出来ます。
脳のセロトニンは、トリプトファンを吸収する小腸の動き、腸内細菌が合成出来るビタミンB6、食材に含まれるトリプトファンとビタミンB6、これらが揃ったときに出来上がります。
腸と食事については以降学習していきますが、腸揉みはもちろん食生活でも大きく腸の環境は変わり、メンタルに影響を与えることになります。まずは手軽にできる腸揉みから実践し、徐々に健康的な腸を手に入れていきましょう。